銘柄の研究 stock information 2003 7 5
先日、このサイトで紹介した、
「2003年株式10大テーマ」という本が、
本屋に行ってみると、あまり本屋にないですね。
これでは、情報に不公平が生じますので、
この本の内容の一部を参考までに紹介します。
情報が全員に行き渡っていないと、情報が不完全となり、
市場が失敗します。
ロボット(following generation robotics)
ロボットと言えば、日本は、ロボット大国です。
世界の産業用ロボットの稼働台数シェアでは、
1位が日本で、2位のドイツを大きく引き離しています。
ロボット特許の国別の出願数割合では、
1位が日本で、2位の欧州を大きく引き離しています。
そのうち、移動型ロボット関連の割合は、
1位の日本が、大部分の割合を占めています。
産業用ロボットと言えば、投資家ならば、
すぐ、ファナック(6954)を連想します。
詳しい人なら、安川電(6506)があると言うでしょう。
さて、産業用ロボットの国内出荷額のシェアを、
この本で調べてみると、意外な統計があります。
1位が松下(6752)、2位が安川電(6506)、3位がファナック(6954)でした。
さて、ロボットと言うと、
最近では、産業用ロボットだけでなく、生活ロボットも開発されています。
次世代ロボットと言います。
いい例が、ソニー(6758)のAIBOでしょう。
このロボットは、生活には役立ちません。
ペットとしてのロボットでしょうか。
エンターテイメントのロボットでしょうか。
いずれにせよ、次世代ロボットの姿です。
あるベンチャー企業によっては、番犬のロボットを開発しました。
こんなものを作ると、犬が失業します。
もっとも、犬も24時間勤務で大変でしょうから、
夜は、番犬のロボットが仕事をすれば、
犬も夜は休めます。
さらに、生活ロボット、次世代ロボットと言えば、ホンダ(7267)もあります。
人間型二足歩行のASIMOです。
このロボットを発展させると、
家政婦ロボットになります。
あるいは、介護ロボットにもなります。
こうなると、家庭のなかで、主婦の仕事が軽減します。
21世紀は、RT(ロボットテクノロジー)の時代がきます。
ITとRTが両立することで、
人間の生活が、大きく変わります。
このRT産業は、市場規模が、2010年には約3兆円、
2025年には約8兆円の市場規模になると予想されています。
このRT産業は、世界的に見て、日本の独走状態にあります。
21世紀は、RTの時代がきます。
21世紀は、日本の科学技術が、次々と花咲いていくでしょう。
科学者はともかく、
他の人たちは、科学を勉強しないと、浦島太郎みたいになる時代です。
うっかりメディアに登場すると、時代錯誤的なことを言っていることに、
視聴者が気づく時代となるのです。
評論家も、エコノミストも、科学技術の知識がないと、
まるで、浦島太郎のように見える時代になります。
そして、運が悪いことに、本人がその事実に気がついていないのです。
21世紀は、高速に科学技術が進歩します。
この急速な進歩に、政府は、ついていけなくなるのです。
そういう意味では、国家という概念は、古ぼけた概念になる可能性があります。
最近は、金融工学の発達により、
金融システムも複雑に発達しました。
さらに、人間の行動理論も考慮した経済学の発達により、
改めて、人間の行動を観測するようにもなりました。
複雑系の科学、複雑系の学問というものがあります。
これが、経済学のなかにも、入ってきています。
従来の経済学者は、いったい経済システムで、何が起きているのか、
さっぱり、わからないという時代が、すぐやってきます。
実は、今後、人間の経済的行動に、新しい要素が加わります。
これを経済学と言ってよいか、発展型というのか、
発展的解消をしたというか、
現在の言葉では、当てはまるの言葉がありません。
マルクス経済学が古いと言われますが、
今の経済学も古かったと言われる時代が、すぐ来ます。
というか、一部の経済学者は、その事実に、すでに気づいています。
そして、新しい時代への対応を急いでいます。
変わり身が早いとも言えます。
学問というものが、急速に変身していくのです。
今までになかったような学問が出てきます。
だから、時代の変化を読み取り、
学問スタンスを常に変化させる必要があります。
企業は、とっくの昔から、そうしています。
そうできなかった企業は、皆さん、ご存知でしょう。
戦前の日本では、貴族というものが没落していくのを見ました。
今度は、古い知識人と呼ばれた人たちが没落していくのです。
さて、このような状況が、今後、展開していきますので、
今までは大学で勉強した学問を高校で学ぶ、
高校で勉強した授業を中学で学ぶ、
そういう時代が来ますので、
今から、検討を始めても、早くはありません。
今から、20年ほど前に、
大学で、友人と研究したテーマが、昨日のように思い出されます。
規制に守られた業界を、自由な市場へと転換する。
そういうテーマでした。
具体的には、金融システムの崩壊と再生、
通信業界の規制緩和と発展の可能性でした。
経済学と法学が融合した学問でした。
これを当時は、呼び名がなかったです。
今は、こういう学問を、何と呼ぶのでしょう。
これは、20年ほど前に、友人とよく議論したテーマです。
しかし、今となっては、はるか昔のテーマです。
そう言えば、高校生のとき、
フロイトやユングを勉強していましたので、
経済学とフロイトやユングをどう結びつけるか悩みました。
しかし、これも、今から20年前の話ですので、
昔話ですね。
昔話と言えば、同じ20年前に、
中国からきた留学生を、2名、自宅にホームステイとして受け入れました。
その時、感じたのが、中国は変わる。
世界経済において、中国が大きな役割を果たす。
そう思いました。
中国人の留学生と、未来のことをよく話しました。
あの時の中国人は、学ぶことに貪欲でした。
今の日本人が忘れていることです。
あれから、20年経ちます。
さて、今、興味があるのは、科学技術と、
心理学を超えるものです。
この心理学を超えるものとは、それを表現する言葉がないのです。
心の科学というか、宗教科学というか、
心の力学、心のエネルギーシステムというか、
ちょうどよい言葉がないのです。
いずれ、誰かが、言葉を作るでしょう。
何しろ、今は、古い幕が降りつつあるのです。
しかし、新しい幕が開くまでは、まだ時間があるのです。
それまでの間を、なんとか、がんばる必要があります。
幕と幕の間で、演じる役者も必要です。
しかし、幕と幕をつなぐ役者にもプライドがあります。
そのプライド故に、なんとか、がんばれるでしょう。
未来は、誰かが引き継いでいくでしょう。
過去と未来をつなぐもの、linkage。
そういう言葉が、子供の頃から、よく訪ねてきたのです。
between past and future, linkage.